2022年5月下旬北アルプスの蝶ヶ岳にテント泊に行きました。
とにかくテント泊に行きたい自分ですが、なんと昨シーズンは全てのテント泊予定(といっても2回)が中止になりました。コロナ流行と天気。自分は元気なだけに本当に凹みました。
気がつけば2シーズンぶりのテント泊となったわけです。そりゃ楽しみで仕方ない。一方で、久しぶりのテント泊に加え、残雪期でアイゼンも持っていって雪道も歩いてって、貧弱な自分が登れるのか。結構な不安を抱えつつ行ってきました。
登山記録
三股登山口駐車場へ・・・雨!?
今回のルートはマイカーでアクセス可能な三股登山口からのピストンになります。
午前1時過ぎ。三股登山口駐車場に到着です。シーズン中は大変混雑するということで、残雪期ですが天気予報も回復しているので、念の為早く到着してみましたが、先着は10数台程度。混んでいても嫌だけど誰も居なくても嫌というワガママ。
日の出である4時30分頃出発を目安に仮眠をとります。
午前4時目を覚ますとあまり登山者の気配がせずなんとなく不安な気持ちになります。そして朝食を食べていると、雨。出発は少し遅らせるつもりで様子を見ることにしました。
午前5時。雨は止み、雲間から青空が顔を出しています。すっかり明るくなってきたところで出発します。
駐車場から見上げると、遥か高みに稜線が見えます。あれが蝶ヶ岳の稜線か。当たり前ですけど、遠いですね。さて、久しぶりのテント泊のスタートです。果たして体力が持つのだろうか、不安でいっぱいでした。
まずは駐車場から登山口まで沢沿いの林道歩きです。この1年以上荷物の軽量化を目指して準備してきて、水込みでも12kgくらい(アイゼンも込み)になっているので歩き出しもそれほど辛くありません。
15分ほど歩いて登山口に到着です。登山届けのポストもあります。
登山口からすぐに常念岳へのルートと分岐します。常念岳も行ってみたい気持ちがありましたが、今回常念岳を間近でみて思いました。自分にはきっと無理。日帰りで三股から常念岳→蝶ヶ岳と周回する人いますけど、あり得ないですよね(尊敬の念を込めて)。
登り始めのあたりには小さいお花がたくさん咲いていました。
吊り橋を渡ります。この吊り橋はまあまあ揺れるやつです。
前日の雨や雪解け水もあるのでしょう。沢の水は多いです。
力水が流れています。
力水から10分程でゴジラの木に到着です。この少し手前に猿がいました。登山中に猿に遭遇するのは初めてでしたね。からまれたら怖いので目を合わせないようにやり過ごしました。。。
常念岳(2857m)が見えました。蝶ヶ岳は2677mで200mほど低いですが、ほぼあの高さまで登るかと思うとまだまだ先が長いです。
登山開始から2時間でまめうち平に到着です。ここまではそれほどきつい登りもなく、清々しい樹林帯歩きでした。まあ、まだ半分も登っていませんし…
徐々に蝶ヶ岳の稜線が見えます。どうみても目の前にあるのは壁です。どこから登るんだ、あれ。絶対きつい登りになること間違いなしの見た目にビビります。
少し斜度が上がってくると雪が出てきました。恐ろしい登りへの入り口です。
常念岳をずっと見ながら、雪のトラバースを登っていきます。雪は軟らかいのでトレースを外さないように慎重にトラバースしていきますが、所々木が飛び出していて邪魔をしてきます。
どんどん急になっていきます。基本は樹林帯で、夏道と冬道が混ざっていてルートが分かりづらかったです。一度ルートを少しだけ外れてしまい、後ろから来た方に教えていただきました。どうりで登りづらいと思ったんですよね。危ないです。
最後はものすごい直登です。夏はどうなっているのだろう。壁のような直登をズンズン登っていきます。もはや余裕がなくなり後半の写真がない!
やっとテン場に到着!
急登の入り口で撮ったきり一枚も撮らずに登りきりました。一応ブログで発信している身でありながら、情けないですね。ハイマツ帯に出ればほぼゴールです。
爽快な眺めに達成感が半端ないです。
今回デビューのニューテント。プロモンテ VB-22Zです。シングルウォールで前室付きという特徴のテントで、こちらは二人用になります。総重量1360gとシングルウォールとしては全く軽量ではありません。ですが、その分しっかりしているので、耐風性など心配性な自分には安心して使える感触でしたね。
テントを張り終えて稜線に出るとこの景色!まさに絶好の展望台です。頑張って登った甲斐がありますね。
穂高連峰も槍ヶ岳もたっぷり雪が積もっています。それにしても圧巻です。
この日は穂高には終始雲が付いていましたが、たまに奥穂高岳が隠れるくらいで、だいたいは穂高連峰もばっちり見えていて快晴でした。ただ、上空に寒気が入り冷たい暴風が吹き付けるのであまり稜線でまったりということもできませんでした。
北穂高岳と大キレット。北穂高小屋が見えます。北穂高小屋から大キレットを眺めたい。
宿泊者用の入り口
テン泊者はこちらから。
蝶ヶ岳ヒュッテでコーラと水を購入。水は1L200円で自販機横の水道から補給します。
日の入り〜夜。絶景の夕焼けと星空を堪能
稜線は強風で結構寒かったので、午後は特にやることなくテント内でダラダラ過ごして、徐々に日が傾いてきました。
南岳あたりに日が沈み空が美しく焼けました。今回来ることができて良かった。しみじみと感動しました。
強風の稜線で夕焼けに感動したらあとは寝るだけです。0時頃には天の川が南の空に上がってくるのでその頃に目覚ましセットして就寝しました。
午前0時頃目が覚めてテントの外を見ると、一面の星空が広がっていました。
星景写真の撮影・現像がうまくできないですけど。めっちゃ晴れてる。NIKKOR Z 20mm f/1.8 Sを持ってきて良かったです。
テント場から天の川撮影。当たり前ですが、下界より暗いですね。始めの頃はもっと暗く撮影していました。
満点の星空に満足して再度就寝しました。これはご来光も期待できそうです。
翌朝。ご来光からの下山
午前4時起床しました。快晴の星空だったので期待を膨らませ外を見ると快晴ではありませんか。
そういえば登頂していませんでしたので山頂に向かいました。蝶ヶ岳登頂!あやうく忘れるところでした。
静かな朝です(強風なので実は静かではありませんでしたが)。
ご来光いただきました。
美しいモルゲンロートに感動です。
朝食を食べて下山
朝食を食べてテントを回収し、最後に稜線に出て記念撮影をしたら下山です。
もう、下山の写真撮っていません(笑)
満足してしまったのと、膝痛がキツくて余裕なしでした。帰りはしっかりとアイゼンを装着して慎重に下山しました。
もう本当に快晴で新緑がめちゃくちゃ美しかったです。膝痛に苦しみながらも緑に癒されながらひたすら下山しました。
このお花畑に差し掛かったら着いたようなもの。ここから登山口まであっという間でしたが、登山口から駐車場までの林道が地味にだるかったです。
まとめ
今回は北アルプスの蝶ヶ岳に1泊2日でテント泊した登山記録でした。
もう、最高でした。
昨シーズンの予定がことごとく潰れていったので、今回完璧に晴れてくれて感無量でした。
蝶ヶ岳は言わずと知れた槍・穂高の展望台ですけど、実際に見るとその迫力は圧巻です。テント場は最高のロケーションなので、北アルプスでテント泊したいけどコースタイムが長いルートは自信がないという方におすすめです。
ただし、天候の影響を受け易いので(特に風)、コンディションを良くチェックして自分の力量と相談することを勧めます。
今シーズンはもう一回テント泊行きたいですね。それでは、また。
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