百名山の一つ四阿山(あずまやさん)に登りました。山に詳しくない人にはまず読むことができない四阿山。標高は2354mで百名山の一つです。冬季の四阿山は隣の根子岳とともに、スノーシューやバックカントリーで楽しむ方が多く、今回は今まで使用経験がなかったワカンを装着して登るために四阿山を選びました。
今回の相棒は、FUJIFILM X-T4+XF 16-55mm F2.8 R LM WRの組み合わせです。
XF 16-55mm F2.8 R LM WRはFUJIFILMの大三元標準ズームレンズですが、防塵防滴仕様でありX-T4との組み合わせは冬山でも安心して使用できます。TAMRON 18-300mmと迷いましたが、最近XF 16-55mmの出番が減っていたので久しぶりに連れて行きました。
四阿山の概要
四阿山は標高2354mで群馬県と長野県の県境にまたがる山で、日本百名山の一つです。群馬県の嬬恋村では吾妻山(あがつまやま)と呼ばれるようです。
冬期登山ルート
冬期登山のルートは主に2つのようです。
①あずまや高原ホテル(2020年閉館)前駐車場から四阿山ピストン
距離 約10.3km、コースタイム 5時間半、累積標高 905m(YAMAP)
冬期登山はこちらのルートがメジャーなようです。あずまや高原ホテルへのアクセスは、公共交通機関は調べた限り直通のものはないようなのでマイカーでなければ菅平牧場からのルートになりそうです。駐車場は50台とのことですが、そこまで入らなそうでしたが、路駐するスペースはあります。トイレはありません。
②菅平牧場登山口から四阿山ピストン or 根子岳・四阿山縦走
距離 9.7km、コースタイム 5時間45分、累積標高 987m(YAMAP)
こちらのコースはお隣の根子岳と合わせて登ることができます。根子岳は四阿山よりも標高が低く、樹氷やバックカントリーで人気の山です。スノーシューハイクや樹氷・スノーモンスターを気軽に楽しみたい方は根子岳のみ登るのもありだと思います。菅平牧場へはバスでアクセスできるようですが、バス停から登山口までは徒歩で1時間弱かかりますので時間と心に余裕を持って行く必要がありそうです。バス停にはトイレがありますが、マイカーの駐車場から登山口にはトイレはありません。
今回の山行記録
あずまや高原ホテル駐車場からスタート
マイカー登山で関東からのアクセスがより近いあずまや高原ホテル駐車場から四阿山にアタックすることにしました。
到着したのは日の出前の午前6時。まあまあ寒い。駐車場まではスタッドレスがあれば問題なく行けます。まだ真っ暗ですが、登山道の序盤にある牧場?で日の出を見たかったので早速準備をします。
綺麗な朝焼けを見ながらスタートです。写真のあずまや高原ホテルは2020年5月に閉館となったようです。コロナの影響だそうです。
ホテル横から登山道が始まります。
駐車場は薄雪だったのでワカンは装着せずそのままツボ足で突入しました。
が、一瞬にしてワカンが必要なことに気付き、即装着です。
ワカンは、エキスパートオブジャパンのスノーシューズLフラットタイプです。今回初使用になります。
ちなみに朝一で登った組(自分より先に出たグループや自分と同じタイミングで山頂まで登った人たち)は、ほぼスノーシューでした。ワカンは自分以外にもう一人くらい。あとバックカントリーの人たちが数人。自分が下山時に登ってくる人たちは、ワカンや12本爪アイゼンが半分くらいに増えていました。スノーシューの浮力はワカンとは全然違って、すごく歩きやすそうでしたね。余裕があれば欲しい。
ワカンを装着して5分くらいで違和感があり見てみると、ワカンのストラップが一つ外れています。いきなりトラブル発生。
上の青丸の部分、金具で留められているストラップが引けてしまい完全に外れていました。自分で少し長さ調整していたためでしょう。慌てて直している間に時間をロスして日の出が気になり焦る。
良く見ると右の奥に浅間山です。綺麗な空をもっと開けたところから見たい。
牧場?から朝焼けを見る
30分ちょっと歩くと牧場?みたいなところに出ます。右奥が四阿山山頂方向になります。
なんとか日の出に間に合いました。
浅間山の隣から太陽が登ります。
シュカブラも所々にあるので、とりあえず撮ります。しかしどうやっても芸術的に撮れない。
惑星的な?
日の出ばかり気にしていましたが、振り返れば北アルプスがぐるっと見渡せます。30分ちょっと歩くだけでこんな展望が広がるなんて、素晴らしい山です。
写真を撮ってばかりで全然進まない。
だだっ広いので風が吹き抜けます。
ダケカンバ地帯に入ります。
里宮分岐です。菅平牧場から四阿山を目指すルートに合流できますが、YAMAPで破線ルートですし、ノートレースです。
スノーモンスターと遭遇、山頂へ
さらに標高を上げると針葉樹が出てきます。
一度開けたところに出ます。このあたりは強風が吹き抜けるポイントで、この時も結構な強風でフラフラしました。天気が悪いとホワイトアウトしてルートミスもしかねないと思いました。
振り返れば展望良し。遠くに八ヶ岳も見えます。
今回の設定は、FUJI X WEEKLYのSUPERIA PREMIUM 400というクラシックネガベースのフィルムシミュレーションに設定したために、ホワイトバランスを4700K/R:+5 B:-3に設定していて、撮って出しだと雪がマゼンタがかってしまいましたね。朝焼けの時間帯はうまくハマっていたと思いますが、日中はさすがにホワイトバランスを変えたほうが良かった。たまにRAW現像している写真は色被りを直しています。
この辺りはほんと眺望が良くて気持ちがいいです。
日の出に焦ってペースを上げたり、ワカンを履いていてもたまに踏み抜いたりして体力を消耗していたのかもしれませんが、結構疲れてしまってペースダウンしていますが、山頂目指して進みます。
樹氷地帯に入ると山頂直下までは緩やかになります。
いつもと違う方角から見る浅間山。
富士山も見えます。
スノーモンスターに遭遇しました。
ついに山頂に到着。そして下山。
いよいよラストの登りです。結構急そうだったので12本爪アイゼン着けたほうが良いのか迷いましたが、雪が柔らかかったので、しっかりと踏み込みながら登ればワカンのみでも問題ありませんでした。
山頂への狭い道を通れば、遂に到達です。
四阿山・2354m登頂しました!
え、群馬県だったの。長野から登っていたのでずっと長野県の山だと思っていました。この記事を書きながら県境の山ということを知りました。
隣の根子岳と左奥は白馬岳などの後立山連峰、右は妙高山や黒姫山などの山々が見えます。
快晴で風も冬山としては大したことなかったので、最高に気持ちが良かったです。ここでラーメンでも食べられたら最高でしたが、車内に忘れてくるという大失態。仕方ないので、ある程度景色を堪能したら下山します。
はい、もう下山しました。ワカンのトラブル続きと食料を忘れたことで空腹にも襲われ、全く写真を撮ることなく下山しました。山頂直下を下りきったところで、またもやワカンのストラップが外れてしまうトラブルに見舞われ、さらにダケカンバ地帯に入った頃にはまた、両足とも1箇所ずつストラップが外れてしまうという事態になりました。普通に歩けたのでそのまま歩いていたら、右足はさらに2箇所目が外れたため、固定不能となりました。もううんざりしたので右足だけつぼ足で下りてみましたが、午後の緩んだ雪を右足だけズボズボ踏み抜きながら歩きました。いやー、疲れた。ワカン初装着だったので今回は良い勉強になりました。
まとめ
今回は四阿山にワカンを装着して登りました。ふかふかの雪を楽しめたし、スノーモンスターにも会えて満足でした。ワカンの紐が外れたことは苦い思い出となりましたが、良い経験と思って次回からは気をつけたいです。
四阿山は難所というところはないので、スノーシューハイキングがしたい・手軽にアルプスを見渡す展望を楽しみたいという方にオススメです。とはいえ、冬の山は天候次第でガラッと変わりますので、初心者の方は注意して楽しみましょう。
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